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医者になりたての頃、


この活動を思いついたきっかけはやはり自分の仕事、医者という職業からなので、まずはその医者になりたてだった昔の日のことを少し。

私が医者になった頃

それは随分前のことになってしまいましたが、今でも研修医を始めた時のことは鮮やかに思いだします。大学病院の消化器内科に入局し、注射の仕方から胃チューブの入れ方まで、自分達でお互いに恐々試してみてました。鼻から入れた胃のチューブ、キシロカインたっぷりでも痛かったなあ〜。。。

私の性格なのか、本を読んで得た知識より、実践で獲得した知識や経験は頭の中にしっかりと定着する傾向にありました。初めての一人暮らし(と言っても壁一枚の隣の部屋には私の同級生が住んでいて共同の台所とトイレがあったのですが)のウキウキした感じと共に始まった研修は、学生時代とは異なる様々な人達との関わり合いが自分にとって非常に新鮮であったことを覚えています。

といっても一日の殆どを病院で過ごし、遅い食事をとって夜中に帰宅、後は寝るだけ。それでも働いて誰かの役にたって?自分で生活していけることは大きな喜びでした。同時に若い時から人間の弱さ、病、死というものを身近に見る生活はもしかすると、会社に勤める20代の若者の経験値とはちょっと違っていたのかもしれません。もちろんみんなで飲んで楽しむ事もちゃんとしましたが。なんといっても患者さんが治って帰って行ってくれるのが最大の喜びであり、その逆に尽くす手がなかった時の無力感が後に研究者への道を進むきっかけにもなりました。

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